20140913

CHEESE STANDの記録 / イタリア2

   イタリア2


現在、CHEESE STANDで提供している「San Salvatore社」のワインはイタリア・カンパーニア州南部のパエストゥム遺跡がある地域で作られています。

そこの大地は海が近く、またヴェズーヴィオ火山の噴火により、火山灰がたまり沼状の肥沃な大地であり、水牛の生育にも適した大地です。

San Salvatore社も水牛を飼っており、見学させていただきました。
開墾当初は水牛がブドウ畑を耕していたとのこと。
水牛 凛々しい


水牛の搾乳風景。乳牛と変わらないけど、迫力あるなぁ。

子牛、水牛特有の前髪がまだ少し。




SanSalvatoreのワイン畑はそこよりも少し上に上がった山の麓にあります。
ワイン畑からの風景。
奥で光っているのは海。
海からの潮風が強くふき、ブドウを乾かし果実の凝縮感につながります。


アリアニコ種。この時点で午後6時。まだ日が当たります
 完熟するのを待ち、今、順番に収穫されているところです。




ワイナリー兼キッチンからの風景。
山が海からくる風の壁となり、まい戻ってくる。
ブドウにとっては湿気が少なく好環境。
この山の名前は、「カルパツィオ」ワインの名前にも付けられた大切な存在の山。

今回案内してくれたラファエッラ。




コルク廻りもかわいらしい。

新しくアリアニコ種のスパークリングワインがリリースされました。
瓶内二次発酵。


夜は同経営のホテルでラファエッラとディナー。
水牛のモッツァレラをつかった料理、とても美味しかったです。
水牛乳のジェラートも最高でした。

やはり、現地を体験することができてよかったです。

風の強さや、におい、日光に当たり具合なんていうのは現地に行かないとわからない。こうやって実際に見聞することでこだわりなどを体験できました。


ワインのお勧めがよりできるかと思いますので、何かございましたら店舗にてご質問ください。
ソムリエが聞いてもいないのに一方的に説明に行くかもしれません、笑。そんな時は聞いてあげてください。

またCHEESE STANDにてワインを店頭でも販売しておりますので、ぜひチーズと共にお買い求めください。



20140911

CHEESE STANDの記録 / イタリア1

   イタリア1


夏休みを頂き、イタリアへいってきました。

今回の旅の目的は以下の通りです。

・モッツァレラ工場、ブッラータ工場でチーズ作りをみせてもらい、本場の作り方をもう一度学び自分たちの作り方を顧みること。

・CHEESE STANDで使っているワインのワイナリーへ見学へ行き、知識だけでなくその土地や風土を見聞すること。体感すること。

・自分たちの修業先へ行き、原点を思い出すこと。

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成田12:30発。からローマで乗り継ぎイタリアのかかとの部分、プーリア州へ。
到着は21:45。そこからプーリアの州都バーリへ。

遅いので街を散策して夕食を食べに行きました。
海の幸がとてもおいしい。
プーリア名物オリキエッテ とリコッタサラータ

ポルポ(たこ)の炭火焼き

翌朝、2件のチーズ工房を見学させていただきました。

街のチーズ屋さんは大きなカチョカヴァッロが吊るされています。
店内はがなかなか芳しい


1軒目は、パッキングなど自動の機械を導入した大規模な生産者さん。
すごくハイテク。うらやましい。

聞くと牛乳はプーリアだけで賄いきれないためドイツから輸入しているとのこと。

ここではそんなに珍しことではない、ということも。
プーリア産のチーズだが、原料は外国。
日本で自分たちが口にしていたブッラータも例外ではないのかも・・・・・

一体、乳を搾ってから消費者に渡るまでどのくらいの時間がかかるのかな・・・



ハイテクの機械があっても一部の作業は何人かの職人さんで。
みなさん手際が良いし、チームワークもよい。
見ていて気持ちがよい。


丸める機械。いろいろな大きさがあります。

2軒目は家族経営の手作業で行う小さな工房。小さなって言っても10人ぐらい。
聞くと3代目とのこと。
ポンポン?をもったチアーズがお出迎え。
ブッラータを包むビニールひもをつくって待っていてくれたみたい。
みなさん純朴。

到着が遅れたけど、見せてくれるために
練る段階の生地をわざわざ取っていてくれました。
へらも特殊な形。

チアーズとハイチーズ。
みんなすごく笑顔でした。

お土産までいただいてしまいました。
ここは、地元の牛乳のみ。
フッレシュで乳質がいいから、ヨーグルトも美味しいんだ!と誇らしげでした。
確かに、びっくりするほどヨーグルトが滑らかで美味しかったです。

初日からとても充実しておりました。
いい勉強になりました!





20140806

CHEESE STANDの記録 / LINE スタンプ

  LINEスタンプ

店をオープンする前からチーズに関するキャラクターを使った絵本をやりたいと思っていました。
それは、チーズをもっと広めるため、ハレの日の食材であるチーズをもっと身近に感じていただくためのツールとして。

おでんくん、みたいに大人から子供まで楽しんでいただける絵本。
ただ、絵本といってもまずは本業。チーズ作りに専念し、心の隅に残しておきました。


そんな時LINEのこんなニュースが飛び込んできました。
LINE、4月に「LINE Creators Market」をオープン LINEスタンプの販売を一般クリエイターに開放へ

まさに、これだと思い、CHEESE STANDのロゴやモチーフのデザインをしてくれたstudio hの貴子さんに連絡。

更に、イラストレーターの照喜名( terukina takaimitsu オフィシャルホームページ)さんをご紹介いただきました。

まずはキャラ設定。CHEESE STANDで販売している4種のチーズの特徴を活かしたキャラ設定を考えていきました。
イメージ図。ひどい。




 モッツァレラ:白い、伸びる、焼くととける、一番メジャー=主人公
右上の部分はモッツァレラをちぎった(モッツァ―レした)際
にできる部分。モッツァレラは伸びたり、とろけたり、ミルクが出たり、
素材としてもバリエーションがあって面白い。


 リコッタ:ふわふわしている=恋多き女の子。
最初の原案の1000倍ぐらい
可愛くしていただきました。
ふわふわしながら、すぐかっこいい人のことろへ
飛んで行ってしまいます。

 ブッラータ:希少=プリンス 
上の黄色い部分は王冠。
けどねじりはちまきや太い眉などガテンっぽい


 カチョカヴァッロ:他のキャラとかぶらないように真面目キャラ。焼くと焦げる=急に豹変
けっこうお気に入り。
焼くと焦げてチャラくなります。
そして反省のイラストは、店内に来ていただけるとわかります!
他にも、モッツァーマンの母、父、ライバルなんてのも登場させてみました。


CHEESE STANDの玄関にもいる
水玉模様の母牛
モッツァレラの赤ちゃんがミルクを飲んでいるところも
いい感じ

天パとかひげがオーナーに似ているとよく言われます。
照喜名さん曰く、あったことも本などでも見たこともないとのことなのに、
最初に出してくれたイメージ図が似ていたんです!

彼はライバル
ナポリピザ修業時代の友人がモデル
oyoyoが口癖。
最初に書いた原画をもとに、天野さんがシチュエーションなどの案をラフ画を描いてくれ、照喜名さんが仕上げてくれました。
最初出来上がった時は、意図したことを忠実に再現してくれて鳥肌が立つほど感動しました。

LINEをそもそもあまりつかっていなかったので、貴子さんのアドバイスやスタッフが相談に乗ってくれたりととてもありがたかったです。

そして全40種のスタンプが完成!

ゴールデンウィークごろには提出しましたが、人気サイトで審査に時間がかかり7月までかかりました。

本当はカチョカヴァッロがぶらさがっているようなもうちょっと首をつっているブッラクネタや、リコッタのふわふわしたイメージ、恋多きイメージを表現しようと下のようなスタンプも作ったのですが、倫理規定に反していたため今回は断念。くぅ~



とても使い勝手がよく、かわいいスタンプです。
みなさまもぜひご利用ください。

販売ページ↓
https://store.line.me/stickershop/product/1007505/ja

20140729

CHEESE STANDの記録 / チーズ工房見学 in 酪恵舎

  チーズ工房見学 in 酪恵舎


前回のブログ(チーズスタンドの現状について)で書きましたが、やはり本当に美味しいチーズを作り続けていきたいと考えております。よりよいチーズ作りのために、改良をしていかねばなりません。

そこで、6月に行ったチーズ食べ比べ(ブログ「チーズ食べ比べ」参照)で「ジューシーでミルクの甘みのある」目指しているモッツァレラチーズに近い、釧路近くの井ノ口さんが経営する「酪恵舎」さん工房の見学をさせてもらいに行きました。

イタリアで食べたリコッタに感動し、働いたレストランで酪恵舎さんのリコッタを使うことになった時、こんなに美味しいリコッタを作る工房が日本にもあるんだ、と感動したほどです。(当時は扱いがリコッタのみでした)。

モッツァレラに関しては井ノ口さん曰く、「まるでミルクを食べているかのような」モッツァレラチーズ。そんなミルキーなモッツァレラの作り方を朝から見学させていただきました。


日曜のチーズ製造後、渋谷から羽田へダッシュ。
空港から1時間半ほどかけて釧路へIN。


翌朝8:00に白糠町の工房へお伺いさせていただきました。

製造現場、朝着くとスタッフが念入りに掃除をしておられました

カットのタイミングを計る井ノ口さん

spino(スピーノ)とよばれるカードをカットする道具

立ち込める蒸気の中でリコッタを作られます。

ホエーの中での熟成が終わり、生地を取り出しています。

つややかで張りのある生地。この時点ですごく美味しそうです。



ミルクの扱い方、器具の扱い方、衛生面。オペレーション。
スタッフの一人一人に徹底的に基礎が行き届いていました。

また井ノ口さんの経験や裏打ちされた知識から練り方など今までの概念を覆される部分もあり、とても勉強させていただきました。

井ノ口さんには1日という短い時間でしたが、チーズへの姿勢や、知識、厳しさなど本当に多くを学ばせていただきました。
心から感謝しています。

井ノ口さんが語られた「チーズ作りは科学、化学、物理学」という言葉がとても印象に残っています。
奥が深いモッツァレラ作り、更なる改良を続け誰からも美味しいといっていただけるチーズ作りを目指していきます。

20140704

CHEESE STANDの現状について

個人の何かに書き溜めようと思いましたが、ご来店いただいているお客さま、このブログをご覧いただいている皆さまに様々な意見をいただきたくお店のブログにて書かせていただきます。


最近、ベトナムの同志(勝手に同志と思っていますが、遥か上をいかれている方)のブログを読みました。その方と時を同じくして、とても危機感、停滞感を感じております。


CHEESE STANDは2周年を迎え、専門店としてテレビや雑誌にとりあげていただいているおかげで、土日の昼は1時間以上お待ちいただいたり、夜は平日も満席でお断りしていることが多い状況です。


また友人や知人、卸先のレストランさまなど多くの方のおかげで、Facebookでも4000いいね!を超えました。

卸先のレストランさま、小売店様も2年前にくらべて5~6倍となっています。

そんな今だからこそ、今まで以上に現状を危惧しております。



今年に入って自分たちで満足できている店を運営できているかというと、決してそうではないと思っております。
僕はそうです。


飲食店の評価サイトでも(特に最近)あまり満足いただけていないのが現状です。価格面、ボリューム、スタッフの手際。応対。


まず、店舗の運営に関して。
人手が足りていないとはいえ、それも含めてもっと改善していかなければいけません。

  • 笑顔で接客できているか?
  • 商品にブレはないか?
  • こちらの都合で何か不快な思いをさせていないか?
  • 電話応対は?

などなど基本的なことからです。

ボリュームや価格面に関して。
量を増やすというより、心を込めて作ってくださって、顔の見える農家さんからいただいてる野菜や食材にこだわっていることをもう少しお客様に伝えていかなければならないことも課題です。

量に満足していただくというよりも、味や姿勢に共感していただけることを高めていかなくてはいけません。


そして圧倒的にチーズの質を高めていく。


特にモッツァレラチーズ。

私たちは飲食店であると同時にメーカーでもあります。
安定した商品の供給と、ファッションとしてではない、真に美味しいと感じていただける商品づくり。

モッツァレラ、ブッラータ、リコッタ、カチョカヴァッロという主力商品は今年の1月からいろいろと試行錯誤しながら、時には根本から変えながら、大分論理的に改善できているのではないか、まとまってきたのではないかと思います。ただもう一歩。

そして誰からも認められるようなチーズを作っていきます。


それらがクリアできれば、私たちは次のステップに進んでいけると確信しております。

毎日歯がゆいことが多いですし、改善ししなければならないことが多々あります。踏ん張ってよりよい店を作って参りますので応援よろしくお願いいたします。

意見などございましたらメールやコメントいただければ幸いです。

宜しくお願いいたします。


代表 藤川シンジ

20140604

CHEESE STANDの記録 / チーズ食べ比べ

  チーズ食べ比べ



5月25日(日)の営業後、スタッフ皆で日本全国の名だたる先輩のチーズ工房さんや大手のチーズメーカー、イタリアのものなどを揃えて食べ比べをしました

  • 目的:自分たちの現在の地点を確認するためと、これを通じて自分たちの改善点を明確にし、より美味しいチーズを作るため。
  • 方法:自分たちが作っているチーズ(モッツァレラ、リコッタ、カチョカヴァッロ)を食べ比べする。先入観をなくすため自分たちのチーズを含め、すべてブラインドで食べて採点する。(し味、風味、食感、酸度など)。賞味期限などの誤差をなくすため、できる限り最新のもので、5月25日(日)に届けてもらいました。


チーズ好きにはたまらないラインナップ



脚光を浴びながらブラインドの用意をしています。




ブラインドの用意。
見た目もだいぶ違います。

真剣に採点しています。


後日おこなったカチョカヴァッロも


第1の感想としてはチーズ工房によって食感、ミルク感やミルクの濃度、甘みや酸味などの違いがることに驚きを隠せませんでした。牛乳のパワーもあるのだろうけど、他の要因が大きく影響します。


第2の感想は、チーズのみで食べすぎると無理があるということ、笑。
とても楽しみだったチーズ好きのスタッフばかりのはずなのに、途中でギブアップ者が何名も。。。。店内でチーズをより楽しんで頂くために、美味しい野菜やフルーツのメニューを使った開発して行きたいと思いました。

そして、やはりみなさん真摯に作られている。
自分たちのポジションが痛いほどよくわかりました。

しばらく改善に改善を重ねます。
途中、ブレてしまうこともあるかもしれませんが、トライ&エラーで、時には根本から改良し、より美味しいチーズをつくっていきます!


チーズ工房(都道府県名)さんは以下の通りです。(敬称略 順不同)
  • 吉田牧場(岡山県)
  • 酪恵舎(北海道)
  • うらけん 由布院チーズ工房(大分)
  • ダイワファーム(宮崎)
  • 日向牧場(兵庫)
  • 三良坂フロマージュ(広島)
  • あまたにチーズ工房(栃木)
  • トリデンテ(岐阜)
  • NEEDS(北海道)
  • 町村牧場(北海道)
  • IL RICOTTARO(岡山)
まだまだ食べきれなかったところがありました。 近いうちに第2回をやってみます。

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