20120428

オープンまでの記録 / 乳業の仕組み



  乳ってむずかしい





実は原料となる乳の仕入れが当面の問題になっています。
これほど難しいものだとは。


調べてわかったのですが、現在の日本のシステムでは乳の仕入れ方法は、


  1. 酪農家から直接仕入れする
  2. 酪農協同組合(東京では関東生乳販連)から仕入れる
  3. 大手乳業メーカーから仕入れる
2.の酪農協同組合(以下、「協同組合」)はわかりやすくいうと「JA」のような組織となります。
酪農家は協同組合へ牛乳を引きとってもらい、協同組合を通してメーカーへ乳が販売されます。

わかりやすいように図にしてみました。
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もちろん、間にヒトが入れば、価格は高くなっていきます。
ということは、酪農家から仕入れれば一番いいわけです。

しかし、

酪農家と組合では「全量を納入しなければいけない」という規定があるとのことです。
0か100か。




これには、野菜農家よりも衛生管理などが厳しく、酪農家を守り、メーカーに安定した供給を行うという理由があるからです。




例え1.酪農家さんから仕入れることが可能だとしても山奥からの仕入れだと配送コストがかかってしまいます。




3.の大手の乳牛メーカーは、大量に仕入れるため2.協同組合からの購入は可能ですが、
店舗レベルの量では2.協同組合はなかなか販売してくれない。




これにすごく憤りを感じるのですが、要は「メーカーほどの入荷量がないと参入できない」、ということなのです。


チーズを作ることで牛乳の消費量が上がるのに、それができない。
MILKジャパンなど面白い取り組みをされているのに、衛生など理由があるにせよ門戸が狭すぎる。
これにはやはり納得ができません。


酪農家さんが牧場でよく販売しているのは、自己消費枠というものだったり、組合から伝票上で買い直したりしているとのことです。


1.の方法はその枠内からこの酪農家さんから買い取るという方法になります。




なんとしてでも仕入れルートを開拓してみせます。


==
追記


分かりづらいので少し加筆してみました。
3.メーカーから買うことは可能ですが、値段が高い、チーズにするには適していないという理由(※)があります。


※普段スーパーで飲んでいる牛乳は120度で2~3秒で高温殺菌しているものがほとんどです。そのためチーズにするための組織が壊れてしまいます。63度で30分という低温殺菌している牛乳も時々ありますが、均質化するためにホモゲナイズと高速で回転させているためこちらも組織が壊れてしまっています。



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